視程
「視程」とは「水平方向における見通せる距離」のことです。METARでは「卓越視程」が報じられます。
「卓越視程」とは「観測した視程の範囲(角度)を大きい順に加え 180 度以上になった際の視程」のことを言います。
METARの視程の見方
METARの視程は、目標を使って観測員が目視で観測する「有人観測」か、または観測装置による「無人観測」によって算出されます。
・ 9999
視程が10km以上の場合、このように示します。
「more than one zero kili meter」と読みます。
・ 6000 、 5000
視程の口頭での読み方には注意が必要です。
上の場合は「six kilo meter」「five thauthand meter」というように
5kmより大きいの場合と5km以下の場合で、読む単位がかわります。
・ 4500
読む単位が変わる理由にもつながるのですが、
5km以上の場合は1km単位、
5km未満の場合は500m単位で通報され、
上の場合は「four thauthand five hundred meter」と読みます。
・ ////
視程が機械の故障等で測定できなかった場合、このように示されます。
読み方は定められていませんが、通常「visivility unknown」や「visivility unservisable」「visivility not available」などと言われることが多いです。
例:夏の強雨の接近
羽田のMETARです。
17時48分:卓越視程は10km以上。
18時00分:卓越視程は10km以上。北から北西は視程が4000m。
18時08分:卓越視程は10km以上。北から北西は視程が3000m。
18時14分:卓越視程は3000m。南から南東はまだ視程が10km以上。
18時18分:卓越視程は2000m。
METARのRVRの見方
RVRとは、「Runway visual range」の略で、滑走路視距離と言います。METARのRVRは、
滑走路面上5mの高さを想定して、滑走路の標識等をみることができる距離と、その変化傾向を通報します。
視程が1500m以下の場合や、
10分以上継続してRVR計測機器の計測上限未満となったとき
に通報されます。
・ R34L/1400U
この場合は、ランウェイ34のRVRが1400mで、回復傾向にあることを示しています。
変化傾向は「U」「D」「N」の3種類あり、測定した10分間の前半5分と後半5分を比較してつけられます。
「U:upward」後半の値が前半の値より100m以上上昇
「D:downward」後半の値が前半の値より100m以上下降
「N:no change」後半の値と前半の値が100m以内
上の場合は「runway three four left RVR one thauthand four hundred upward」と読みます。
・ R16/0400 V 0800 D
観測前10分間の各1分間平均の最大(小)値が、
全体の平均値と50m以上ずれている場合、このように示されます。
この場合は、ランウェイ16のRVRが400~800mで変動しており、悪化傾向にあることを示しています。
読み方は「Runway one six RVR between 400 and 800 downword」です。
・ R01/P1800U
観測値が測定器の観測できる上限を越えるとき、このように示されます。
測定器には、1800m検知できる機器と、2000m検知できる機器の2種類があります。
この場合は、ランウェイ01のRVRが1800m以上で回復傾向にあることを示しています。
読み方は「Runway zero one RVR above 1800 upword」です。
・ R27/M0200D
観測値が測定器の観測できる下限を下回るとき、このように示されます。
この場合は、ランウェイ01のRVRが200m未満で悪化傾向にあることを示しています。
読み方は「Runway two seven RVR bellow 200 downword」です。
・ ////
視程が機械の故障等で測定できなかった場合、このように示されます。
読み方は定められていませんが、通常「visivility unknown」や「visivility unservisable」「visivility not available」などと言われることが多いです。