飛行場予報
飛行場予報は、空港周辺(9㎞圏内)の離着陸に影響を及ぼす大気現象の予報のことです。飛行場予報通報式には「TAF」「VOLMET」「TREND」の3種があり、
このほかに「離陸用飛行場予報」「飛行場警報」「飛行場気象情報」も飛行場予報に含まれます。
1 TAFの内容
TAFとは「Terminal Aerodromr Forecast」の略で、日本語では「運航用飛行場予報気象通報式」と言います。毎日「0300I」「0900I」「1500I」「2100I」 に発表され、予報は発表時から30時間有効です。
と、定められていますが、実運用としてはTAFは0200Iに0300I以降の予報、0800Iに0900Iからの予報、1400Iに1500からの予報が発表されています。
2 VORMETの内容
VORMETとはフランス語の「vole`e me`te`orologique」を元に作られた言葉で「Voice Language Meteorological report」の略で、日本語では「VORMET放送向け運航用飛行場予報気象通報式」と言います。短波又は超短波の無線により定常的に気象情報が放送され、日本では気象庁本庁が、7空港の定時実況報と、2空港の飛行場予報を、毎時10分からと40分からのそれぞれ5分間で放送する「東京ボルメット放送」が実施されている。
3 TRENDの内容
TRENDは「着陸用飛行場予報」のことです。成田、羽田、セントレア、関西国際、福岡の5空港でのみ行われ、
METARの気圧高度規正値に続いて報じられます。
有効期間は発表から2時間です。
大きく天気が変わらない場合の「NOSIG」もTRENDに含まれます。
4 離陸用飛行場予報の内容
TAKE-OFF FORECASTとも言いますが、「飛行場時系列予報・飛行場時系列情報」が離陸用飛行場予報を兼ねます。「飛行場時系列予報・飛行場時系列情報」の詳細は 飛行場時系列予報・飛行場時系列情報 のページをご覧ください。
5 飛行場警報の内容
飛行場警報は、地上の航空機や飛行場の施設等に影響を及ぼすおそれのある気象状態が予想される場合に、航空地方気象台や航空測候所が警戒を呼びかける予報です。種類は6種類、「強風」「暴風」「台風」「大雨」「大雪」「高潮」の警報があります。
「強風」「暴風」「台風」の基準は共通ですが、
「大雨」「大雪」「高潮」の基準は各空港ごとに決められています。
「強風」:10分間平均風速34ノット以上48ノット未満の風速が予想される場合
「暴風」:10分間平均風速48ノット以上の風速が予想される場合
「台風」:熱帯低気圧により10分間平均64ノット以上の風速が予想される場合
5 飛行場気象情報の内容
地上の航空機や空港の施設などに被害を起こすおそれのある気象状況が予想された場合に、航空地方気象台や航空測候所が注意を促す予報です。「ウインドシア」「大雪」「雷」の種類があり、「大雪については各空港ごとに基準が決められています。
「ウインドシア」: 空港からおおむね9km以内において、高度1,600ft(約490m)以下でウィンドシアーが予想される場合又は高度3,000ft(約910m)以下でウィンドシアーが観測された場合
「雷」:空港からおおむね20km以内で、雷の発生が予想される場合又は雷が観測された場合