CAVOK

CAVOKとは

気象庁略語集によると、正式には「Visibility, cloud and present weather better than prescribed values or condition」というらしいですが、一般には「キャブオーケー(cloud and visibirity OK)」と読みます。

具体的には、以下の条件を全て満たす際に報じられます。
 1 卓越視程が10km以上かつ最低視程が通報されない状態
 2 5000ftまたは、最低扇形別高度の最大値のいずれか高い値未満に雲がない
 3 CB,TCUがない
 4 天気略語表に該当する現象がない


ちなみに、
 1 5000ftまたは、最低扇形別高度の最大値のいずれか高い値未満に雲がない
 2 CB,TCUがない
 3 鉛直視程も良好
 4 CAVOKではない
の条件がすべて満たされる場合には「NSC:Nil significant cloud」が報じられます。


最低扇形別高度とは

MSA:minimum sector altitudes と言われます。
計器進入方式が設定されている飛行場に設定され、障害物との最小クリアランスををとった緊急時用の最低高度のことを言います。

飛行方式設定基準により進入方式が設定されている飛行場では、
 計器進入の基準となる重要な点または
 飛行場標点(ARP:Aerodrome Reference Point)もしくは
 ヘリポート標点(HRP:Heliport reference point)
を中心とした半径25nmの扇形部及びその周辺5nmの緩衝区域を含めた円内の最も高い障害物から、
  1000ft
暫定設定基準により進入方式が設定されている飛行場では、同様の区域で
 平野部は1000ft
 山間部は2000ft
の垂直間隔を確保しています。


AIPのLanding Chartを見ると、この高度がわかります。
参照 AIP RJOH AD2.24 左:VOR進入 右:TCN進入


参照 AIP RJOH AD2.24 左:RNP進入 右:RNP AR進入




ただし、RNP進入の中でも「T型」「Y型」の進入経路がとられている場合は、ターミナル到着高度(TAA:Terminal Arrival Altitude)が設定されるため、最低扇形別高度は設定されません。

参照 AIP RJCH AD2.24 RNP進入(Y型) & RJCC AD2.24 RNP進入(T型)


参考)ICAO PROCEDURES FOR AIR NAVIGATION SERVICES(PANS)-Aircraft Operations Volume I − Flight Procedures




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