場外着地
危険地
パラシュートにとって危険な着地場所は水場(海、川等)、電線、木立、道路、建築物、等々です
ここでは危険地へ着地する際の注意事項を紹介します。
水場
パラシュートにとって水場が一番危険です。空気で人の体を支えることができる程の抵抗が生み出される落下傘が、水の流れに乗ったりしたらもう逃げることはできません。
川底にある岩などにパラシュートが引っかかったら、身体も流れで川底へ沈められます。
ジャンプスーツもギアも水を吸ったら動きは非常に制限されます。
できるだけ、水場には近づかないように尽くさなければなりません。
1 水場を避けるようにできるだけ操縦を尽くす
2 救命具を膨らませる
3 R.S.L.をはずす
4 チェストストラップを外す
5 余裕があればレッグストラップも緩める
6 最後まであきらめずに水場を避けるように操縦を尽くす
7 足は前後に開き、上半身は前傾姿勢、左腕は横に伸ばし、右手はカットアウェイハンドルを握る。
8 足先が着水した瞬間にカットアウェイハンドルを引き、足で水をかき、左腕で水面をたたき、水に沈まないようにする。
9 ギアを脱ぐ
10 ラインに絡まないように泳いでパラシュートから離れる。
※ もしも頭からパラシュートをかぶってしまった場合
潜って逃げることができれば潜って逃げる。
できなければ、歯でキャノピーを破って水上に顔を出す。
高圧電線
1 電線にぶつからないようにできるだけ操縦を尽くす2 両手をリアライザーに沿わせてリアライザーを前方に押し込み、身体を大きく反らす
3 できるだけ電線に身体を当てないように、特に2本同時に振れることのないようにする
4 電線に引っかかった際、足が地面につく程度の高度の場合はR.S.Lを外してカットアウェイし、接地する。
5 電線に引っかかった際、安全に降りられない高度の場合、救助が来るまで宙づりで待ち続ける。
木立、やぶ、森
1 まずはできるだけ避けるように操縦を尽くす2 右手の甲で左わきを、左手の甲で右わきを押さえ、血管、神経を守る
3 ひじは大きく上げ、枝を受け流す
4 頭は上げた腕に押し付けて固定し、腕の隙間から下をよく見て衝撃に備える。
5 太もも、ひざ、足首をしっかり閉じ、足先は重ねて、足の間に枝が入らないように股を守る。
6 木に引っかかった際、足が地面につく程度の高度の場合はR.S.Lを外してカットアウェイし、接地する。
7 木に引っかかった際、安全に降りられない高度の場合、救助が来るまで宙づりで待ち続ける。
建物の上
1 まずはできるだけ避けるように操縦を尽くす2 接地前にR.S.L.を外しておく
3 接地した直後にカットアウェイする。
風に引きずられて建物から落ちることが一番危険です。
滑走路上
1 まずはできるだけ避けるように操縦を尽くす2 着地点から一番近い滑走路外へ走って、速やかに滑走路外に出る
3 体をかがめて航空機に注意する。
4 航空機が来ないことを確認して、できるだけ滑走路から離れるように急いでもっと走る。
田んぼ
田んぼの「あぜ道」を狙って降りる。沼地のところに降りると、足が嵌って足首から折れる。
ゴルフ場
なるべく端に降りる。真ん中に降りると、いつゴルフボールが飛んでくるかわからない。
また、バンカーに降りると、足が嵌って足首から折れる。
ちなみにグリーンに降りると、賠償金がかなりかかる。
人の密集している所
大きな声を上げて、下の人に注意を促し、下の人に避けてもらう。※ ここで紹介している対処法は、絶対助かることを保証するものではありません。
ここにある対処法は基本形なだけで、状況に応じて臨機応変に対応しなければなりません。