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装具

ギア

 装具一式全てのこと。


キャノピー

 キャノピーとは日本語で「屋根」と言う意味の英単語です。
 パラシュートにおいてはパラシュートの本体部分のことを指します。
 パラシュートにおいて、日本語に訳すなら「傘」と言うのがただしいかもしれません。
 形によって区別して表現し、
 「スクエアキャノピー」:四角いパラシュート
 「ラウンドキャノピー」:円形のパラシュート
 「パラコマンダータイプキャノピー」:パラコマンダーのキャノピー
 などと言うことができます。

 現代のスポーツパラシュートの主流はスクエアキャノピーですが、過去の歴史では正方形やら三角系やらテーパー形やら、試行錯誤の上で色々開発されていたそうです。

 また、キャノピーの前縁を「リーディングエッジ」、後縁を「トレーディングエッジ」、上面を「アッパーサーフェイス」、下面を「ロウアーサーフェイス」と言います。


メイン

 通常使用するパラシュート本体部分のことを指します。
 自分でパックして(折り畳んで)使用します。
 パックの使用期限は30日ですが、確認も兼ねて飛ぶ前には毎度パックしなおすべきだと思います。


リザーブ

 予備のパラシュートのことです。
 必ず整備士(リガー)資格を有する者によるパックを受けなければなりません。
 パックの使用期限は120日です。
 ギアの使用前に必ずリザーブの整備記録を確認し、使用期限を超えた使用は許されません。


リップコード

 メインパラシュートを封じるコードで、降下者はこれを引くことでメインパラシュートをオープンします。


リザーブリップコードハンドル

 リザーブパラシュートを封じるコードで、降下者はこれを引くことでリザーブパラシュートをオープンすることができます。
 主にD型の金属ハンドルが使用されます。


カッタウェイハンドル

 トラブルが発生した際に、メインパラシュートを切り離すコード。
 通常赤い布製のハンドルが使用されます。


R.S.L(リザーブスタティックライン)

 メインパラシュートのライザーとリザーブのピンをつなぎ、降下者がメインパラシュートをカットアウェイした時に、自動的にリザーブパラシュートを開くことができる構造。


チェストストラップ

日本語では胸帯と言います。
ギアを身体に固定する胸部の帯です。
世界ではこれをつけ忘れて、パラシュートを開いたら身体から装具が外れて生身一つで落ちた人もいるそうです。


レッグストラップ

日本語では脚帯とか股帯とか言います。
ギアを身体に固定する脚部の帯です。
これも、世界ではこれをつけ忘れて、パラシュートを開いたら身体から装具が外れて生身一つで落ちた人がいるそうです。


ハーネス

 日本語では装着帯と言います。
 ギアを背負う際に両肩かける部分を言います。
 カッタウェイハンドルやリザーブリップコードハンドル、胸帯や脚帯はハーネスについています。


コンテナ

 メインやリザーブが入る空間のこと。


3リング

ライザーとハーネスをつなぐ構造。
「ビル・ブース」というアメリカ人が発明したシステムで、ハーネスにかかる荷重を概ね30分の1程度まで軽減した上、非常に簡単にカットアウェイをできるようにした構造です。


リリースロッキングループ

3リングを止めており、カッタウェイハンドルから伸びるラインが通っている紐のこと。
これが外れると、メインパラシュートがコンテナからカットされる。


A.A.D.

「Automatic Activation Device」の略で、日本語では自動差動装置と言います。
 気圧により高度と降下率を検知し、設定高度に達してもパラシュートを開かない自由降下での降下率があった際に、降下者がパラシュートを開く操作をしなくても自動的にリザーブパラシュートを開く装置。
 数種類のメーカーがあり、代表的なものは「火薬式のシステムを使用したCYPLES」や「機械式のシステムを使用したFXC」等がある。
 降下日の1回目の降下前に地上0ftと、作動高度を設定しなければならない。


デプロイメントバッグ

 畳まれたパラシュートがつめ込まれている小さなバッグ。
 ラインが絡まず正常にパラシュートが展開をするようにするための内部構造。
 日本語では「内納袋」と言います

クロージングループ

コンテナを閉じている紐のこと。
この紐の輪にリップコードやクロージングピンを通すことで、コンテナが閉じられている。


パイロットシュート

 空気の力でデプロイメントバッグを引き出し、キャノピーを開く働きをする小さなパラシュート。
 練習生用のパイロットシュートは大きなばねが組み込まれた構造となっており、降下者がリップコードを引くと、コンテナからパイロットシュートが飛び出し、空気をはらんで、デプロイメントバッグを引き出すようになっています。
 技量が上達すれば「ハンドデプロイ」と言われるパイロットシュートに移行し、これは畳まれた小さなパイロットシュートを手で投げることで空気をはらませるものです。投げ方に習熟して適切に投げないと空気がはらまず、パラシュートが開かない可能性もあるため、初心者は使用すべきではありません。
 パイロットシュートのことを日本語では「誘導傘」と言います。

ブライダルコード

 パイロットシュートとデプロイメントバッグからキャノピーまでをつなぐコード。
 このコードがデプロイメントバッグを直接的に引き出します。
 日本語では誘導傘連結帯とも言います。

セル

 現代、スポーツパラシュートで主流のスクエアキャノピーのラムエアパラシュートにおいて、空気をはらむ構造の一部一部を「セル」と言います。
 正面から見て1つの四角を「ハーフセル」と言い、ハーフセル2つで「セル」といいます。
 パラシュートの左右の1番端のセルを「エンドセル」、


インテーク

 セルの前縁部の空気取り入れ口のことを「インテーク」と言います。


リブ

 ハーフセルとハーフセルの間にあるしきりのこと

クロスポート

 リブに開けられている通気孔のこと。


スライダー

 パラシュートが開く際の衝撃を緩和し、また、開く際のキャノピーの形を整えるための構造。
 長方形の形をしており、各頂点の孔にラインが通ります。


スタビライザー

 エンドセルの外側に着けられる面のことで、パラシュートの横・方向安定性を増大させるものです。


ライン

 キャノピーからつながる多数のラインのことを指します。
 パラシュートの形を形成する部分を「カスケードライン」とか「サスペンションライン」「吊索」などと言いますが、単にラインということが多いです。
 細かく分けると、
 フロントライザーからキャノピーのリーディングエッジ(前部)に伸びるラインを「Aライン」、
 Aラインの途中から、キャノピー中央部へ伸び、キャノピーの形を整えるラインを「Bライン」、
 リアライザーからキャノピーのトレーディングエッジ(後部)に伸びるラインを「Dライン」、
 Dラインの途中から、キャノピー中央部へ伸び、キャノピーの形を整えるラインを「Cライン」と言います。
 また、キャノピー後部の左右端につけられる、降下者が操縦に使用するラインを「ステアリングライン」とか「コントロールライン」「操縦索」等と言います。


コネクタリング

 ライザー上部につけられるリングで、ラインとライザーをつなぐ部分。


ライザー

 上部がコネクタリンクによってラインに繋がれ、下部は3リングによってハーネスに繋がる部分のこと。
 フロントライザー2本とリアライザー2本があり、コントロールラインの故障時などにはリアライザーを引っ張ることで操縦も可能となる。
 また、フロントライザーを引くことで降下率を増大するとともに前進率を上げることも可能です。
 日本語では「連結帯」と言います。

トグル

 降下者が操縦に使用するコントロールラインの、手に持つ部分のこと。
 安定した開傘がなされるように、パックする際はハーフブレーキがかかる位置にセットされているため、開傘後はブレーキを解除しなければならない。


ラインナイフ

 故障してコントロールを阻害するラインを切断するラインカット用のナイフをつけて飛ぶこともあります。


救命具

 水上に着水する可能性のある場所での降下を行う際は、小型ボンベで膨らむような救命具を装着して降下します。


その他

 ヘルメットやグローブ、ゴーグル、ジャンプスーツ、アルチメータやカメラ、スモークやライト等、その他諸々、身に着ける装備もあります。