風立ちぬ
詳細 | |
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タイトル | 風立ちぬ |
監督 | 宮崎駿 |
上映時間 | 126分 |
制作会社 | スタジオジブリ |
あらすじ | 不景気、貧乏、病気、そして大震災と戦争の時代。そんな時代を生きた堀越二郎。イタリアの航空技術者『ジャン二・カプローニ』との時空を超えた友情。神話とまで化した戦闘機・零戦の誕生。そして妻・菜穂子との出会いと別れ。美しい飛行機を作りたいという純粋で呪われた夢を抱いて、力を尽くして生きた青年を描いた物語。 |
感想 |
実在の堀越二郎氏のその人生を描いた作品です。 航空機製作者として飛行機の設計に美学を見出し、たとえそれが戦争に使用されるものであってもただ大空を飛行するその美しさに魅入られて航空機にのめり込んでいく姿を観ることができます。 サバの骨の曲線を見て航空機の翼のキャンバーを感じ「美しい」なんて言うような非常にクレイジーな仕事人間で、人間性としては褒められるものかどうかは分かりませんが、その熱意やエゴイスティックさ満点な人間臭さは非常に共感できる点も多いと思います。 現代的な目で見てしまうと「肺炎の妻の横でタバコなんか吸うな」とかも思っちゃったり、妻の菜穂子が理想そのものな才色兼備な病弱ヒロインであることに羨ましく思ったりもしますが、時代背景や人間模様の描写はさすがジブリと思わざるを得ません。 正直私としては違う道もあったのではないかとも思いますが、菜穂子が「美しいところだけ見てもらいたかった」と離れていくところは非常に悲しくて切なくも、その気高さに奥ゆかしさを感じました。 「風は吹いているか?」という問いの「風」は「夢へ向かう力」とか「情熱」のことなのだろうかなんて考えています。 また、作中には出てきていませんでしたが、堀越二郎氏の言葉として「誠実にして叡智ある愛國の政治家出でよ」と言う言葉があります。映画を見た後に航空博物館でこの文章を見て、何とも言えないサウダージ的なものを感じました。 |
風立ちぬ公式サイト |