人間の土地
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タイトル | 人間の土地 |
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作者 | サン=テグジュペリ |
巻数 | 1巻 |
レーベル | 新潮文庫 |
あらすじ | サハラ砂漠の真っ只中に不時着遭難し、渇きと疲労に打克って、三日後奇蹟的な生還を遂げたサン=テグジュペリの勇気の源泉とは……。職業飛行家としての劇的な体験をふまえながら、人間本然の姿を星々や地球のあいだに探し、現代人に生活と行動の指針を与える世紀の名著。 |
感想 |
航空初期の実際の操縦者としての飛行経験を描いた貴重な内容です。 パイロットと機関士と無線技士が3人組で飛行し、星の配置を頼りに航法を行ったりする姿は、現代ではもうほとんど見ることのない描写です。 航空機の描写もさながら、文章は少し難しくもありますがパイロットとしての考え方が深く書かれており、人生の道として学ぶ哲学のようにも感じ取れます。 当時の冒険的な職業飛行家としての感覚や、僚友の死を受けた時の心理、自身が墜落してから生き残るためのサバイバル時の心境など、人間形成の道として学ぶことが多い文章です。 冒険的な職業飛行家は、現代社会のパイロットとは時代も違い、国も違い、使用する機器も全くと言って異なりますが、観ていた空は同じで、悩み、楽しみ、恐怖や夢を持って生きるその心情は同じなのだと感じさせてくれます。 多少は脚色されているかもしれませんが、サンテグジュペリの職業飛行家としての生きがいを観ることができた気がして、私の非常に好きな一冊です。 この「人間の土地」だけでなく、サンテグジュペリの他の著書の「夜間飛行」や「南方郵便機」「戦う操縦士」など、「星の王子さま」の他にも様々な名著があるので、どれもおススメです。 |