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航空情報

「航空情報」とは、「国土交通大臣が航空機乗組員に提供する、航空機の運航のため必要な情報」です。

航空法施行規則の第164条の15(出発前の確認)において、機長は「航空情報」を確認しなければならないと、定められています。
また、航空法99条(情報の提供)の第2項では、航空機乗組員が航空業務を行う際に航空情報を利用しなければならないという努力義務が定められています。

まぁ、「法律に決まってるから」というだけではなく、航空機の運航にあたって主に「安全」のために、積極的に活用しましょう。

日本の航空情報は、国土交通省の運営する専門のHP  AIS JAPAN  で確認できます。
IDを作成しなければなりませんが、個人でも誰でも作成可能で、5分もかからず登録できます。


航空情報の種類

1 AIP


 「AIP」とは、「Aeronautical Information Publication」の略で、日本語では「航空路誌」と言います。
航空機の運航に必要な規則や施設等に関する「永続性のある情報」が収録されており、

 Part1 GEN(総則:Generation)
 Part2 ENR(エンルート:Enroute)
 Part3 AD(飛行場:Aerodrome)
の3Partに分かれています。

「GEN」には、規則や定義、はたまた航空図の販売店や主要空港の日出没時間とかまで書かれています。
「ENR」には、ATSルートであったり、無線航法施設や各空域の情報等が書かれています。
「AD」では、日本にある各飛行場の情報、特にデパーチャーチャートやアプローチチャートなども見ることができます。


eAIP : 昔は、AIPは紙でのみ各空港や運航関係者等に配布されていました。それがインターネットが普及し「AIS JAPAN」でも閲覧できるようになって、このデータを区別して「eAIP」といいます。

pAIP : AIPの紙での配布が廃止されるとともに、インターネットでの閲覧だけでなく「ダウンロード」ができるようになりました。この「ダウンロード用AIP」のデータを区別して「pAIP」といいます。


2 AIP Amendment



 日本語では「航空路誌 改訂版」と言い、「AMDT」のように略されます。
AIPに収録された情報の「永続的変更」が示されます。
「永続的変更」とは、例えば空域の形が変わったり、アプローチの方式が変わったりすること等をいいます。
イメージとしては、「AMDT」は「AIPの差し替えページ」のことです。

世界で統一して28日周期(4週間ごと必ず木曜日)に発行され、この発行される日を「エアラック日」と言います。

※ AIRAC:Aeronautical Information Regulation and Control
  航空情報を世界的に統一して有効となるよう、有効日の少なくとも28日前に配布先に届くよう作成される方式のこと


事前にある程度分かっていれば、「2か月先のエアラック日」に「2か月後に情報を変えますよ」という、予告の「AIRAC AIP AMENDMENT」が発行されます。
ここで出される情報は、まだ詳細は変えられる可能性があります。
続いて、「1か月先のエアラック日」に「1か月後に情報を変えますよ」という、予告の「AIRAC AIP AMENDMENT」が発行されます。
大体、2か月前時点では載っていなかった情報も、いっぱい増えています。
そして、いざ「エアラック日」で「AIP AMENDMENT」が発行され、「AIP」が書き換えられます。
昔は全部紙で管理していたため、差し替え作業が大変でしたが、今では全てデータで管理されているので、ずいぶん楽になったものです。


3 AIP Supplement


 日本語では「航空路誌 補足版」と言い、「SUP」のように略されます。
AIPに収録された情報の「一時的変更」が示されます。
「一時的変更」とは、例えばILSの定期整備のために4か月間くらいILSが使えません、とか、VORが移設されるので半年間代替VORを使用します、等の情報のことをいい、通常「3ヶ月以上の期間の変更」だけが掲載されます。
この情報も、AMDTと同様、世界で統一して「エアラック日」に発行されます。

ただ、「臨時的」とは言いながら、何年間も出続けているような情報があるのは、いかがなものかと思うこともありますが...。
(例:福島原発の飛行制限、自衛隊臨時訓練空域等々....)


4 AIC


 「AIC」とは、「Aeronautical Information Circular」の略で、日本語では「航空情報サーキュラー」と言います。
ちなみに「Circular」とは「回覧板」とか「(新聞の)ちらし」等の意味の英単語です。 AIPへの掲載やNOTAMの発行には適さないが航空情報として公示する必要のあるもので、「説明的、助言的な性格の情報」が示されます。 「説明的、助言的な性格の情報」とは、安全対策の周知情報や、工事中の誘導路への御侵入防止の注意喚起、などの情報です。

5 NOTAM


 「NOTAM」とは、「Notice to Airman」の略で、日本語では「ノータム」と言われます。
運航者にとって時宜を得た提供が不可欠な、航空に関する設定、変更等の情報が示されます。
時間的長さは関係なく、航空機にの運航に影響を及ぼす様々な情報が出されます。
例)ドローンの飛行、障害灯の故障、航空路の変更、空域の設定、花火、自衛隊の射撃訓練、パラシュートジャンプ、滑走路閉鎖、等々...

上の画像を例にすると、
1 (2021年1月)3日14時04分
2 発行機関:日本
3 2021年の第1番目の新NOTAM
4 RJJJ:福岡FIRのノータム
5 ノータムコード「WW:火山」「XX:速報」
6 IFR,VFRに関係する
7 N:運航者が直ちに注意すべき
  B:飛行前情報ブリテン
  O:運航に関する
8 E:エンルートにかかる
  W:ナビゲーションウォーニング
9 000/060:0~6000ft
10 3136N13039E120:緯度31°36’傾度130°39’を中心に半径120nm
11 A) 地点略号:RJTD:運航に影響を及ぼす情報
12 B) 開始時間:2101030504 21年1月3日14時04分から
13 C) 終了時間:2101031100 21年1月3日20時00分まで
14 E) 内容:VOLCANIC ACTIVITY INFO:火山情報
 SAKURAJIMA(AIRA CALDERA)(KAGOSHIMA-SHI):鹿児島市の桜島の姶良カンデラ
 PSN/313533N1303924E(REF AIP ENR5.3):場所(緯度経度)(AIPのENR5.3参照)
 VA CLD OBS AT 0420:(13時40分に火山灰を含む雲を観測)
 WI N3124 E13038 - N3136 E13038 - N3136 E13042 - N3125 E13046 - N3124 E13038 :各緯度傾度を結んだ領域
 SFC/FL060:地上から高度6000ftの間
15 F) 下限高度:SFC:地表
16 G) 上限高度:FL060:フライトレベル060


また、 AIS JAPAN  だけでなく、(国交省の正式なサービスでは無いが)  NOTAM地図  は、現在時に有効なNOTAMを地図上で視覚的に確認できるため、非常に便利で、オススメです。


AIVIEW


「AIView」とは「Aeronautical Information Viewer」の略で、「アイビュー」と読まれます。
航空情報を地理院タイル上に重ねて表示できるビューアーサービスで、航空局の航空情報センターが配信しています。
 AIS JAPAN の「Infomation」ページより、アクセスすることができます。
エンルートやRNAV経路、ACC空域や自衛隊訓練試験空域等も最新情報を確認することができ、非常に便利なサービスです。

欲を言えば、進入管制区の表示や、kmzファイルのダウンロードなどができるようになれば更に良いのですが、そこは今後のアップデートに期待です。



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